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sometime,somewhere...
Posted by sammy - 2008.04.30,Wed


シンガポールは過去2回、チャンギ空港を経由したことはありましたが、
空港外の街へ降り立つのは今回が初めて。

滞在が今日1日だけ、しかも空港を出る時点で既に午前11時でしたから、
これから街へと行き、ホテルを探し、散策するとしても半日だけ。
明日の早朝には再び、成田へのフライトに向けて空港へと戻ってくるわけで、
感覚的には日帰り旅行みたいなもの。
だから、特別に「行きたかった」わけでもなく、
「せっかくだから1度、行ってみたかった」が正確な感想でもあります。

空港から市内へはMRTと呼ばれる地下鉄を利用しました。
車内の乗客を見渡せば中国人らしき東アジア系もいれば、
マレー人らしき浅黒い肌の人、さらには見るからにインド人だと分かる濃い顔立ちの面々。
そんな混沌とした中で唯一、今まで行ったアジアと決定的に「違う!」と感じたのは、
地下鉄を降りて地上へと出た街が、整然としていてキレイだったこと。

「ここは?」。
一瞬、そう思って浮かんだのはニューヨークでした。
街並みの整然さ、道幅の広い道路、緑の多さが直感的にそう思わせたのかもしれません。
少なくともここは、僕の思い描くアジアではないことだけは確かです。

IMG_1404.JPG
ゴミも落ちていないキレイな歩道はシンガポールならでは?

そんなシンガポールは物価も高く、
ホテルの宿泊費も日本並み、いや、それ以上です。
滞在が1泊のみでしかも、早朝のチェックアウトだからホテルの利用は数時間寝るだけ。
純粋に快適さを求めたい気持ちと、
その値段と僕のニーズとが合致しないだろう迷いがありました。
そしてそれが事前に予約をしなかった原因にも繋がり、
現地に到着した時点でもまだ、「どこへ泊まろうか?」と決めかねていたのですが、
とりあえずブギスという地区で数軒、目星を付けたホテルをあたってみることにします。

ところが、この簡単だと思えたホテル探しが意外と難航します。
正午前とは言え、目星を付けていた安宿クラスの4000円前後の部屋はどこも、
すでに埋まっていたのです。
しかも、ホテル探しの途中には突然の雷雨もあり、
雨宿り代わりに中華系のファミレスで昼食となります。

雨が止んだのを見て再び、ホテル探しをしますが、
今度は焼け付くような日差しが襲ってきます。
もう、こうなると「どうでもいいや」と思って1度、
値段が高くて断ったホテルへと戻ってみると今度は「FULL」でした。
その代わり、歩いて10分ほどの場所にあるホステルならばシングルが空いていると紹介を受け結局、
「Hawaii Hostel」という名のホステルへと落ち着きます。
ここは「歩き方」にも出ていますが、ホステルとは言うものの実質は連れ込み宿の様相でした。
部屋の写真でも撮ってあれば様子は察ししてもらえたのですが、
そんな写真も「撮れない」と思うほど部屋は狭く、実寸にしてタタミ2畳強の広さしかありません。
それでも宿泊費の高いシンガポールで、
AC、ホットシャワー付きのシングルが1泊約2850円というのは破格の安さです。
僕の宿泊へのニーズは荷物を置けるロッカー代わりと仮眠だけ。
「いかにも…?」と分かりつつも、ここへ決めました。
ちなみに、僕の予想は的中して、
就寝しようとした夜11時頃には隣室からそれらしい男女の会話も聞こえてきました。
「これもシンガポール」と割り切りましたが(笑)。

IMG_1405.JPG
もちろん、泊まれずに見るだけだったラッフルズ・ホテル

予想外のホテル探しに時間を費やしてしまったシンガポールですが、
刻々と進む限られた時間をノンビリ過ごすわけにもいかず、
まずはブギス~ラッフルズ、そして定番のマーライオンを目指して歩くことにします。

街は至るところに道路代わりのショッピング・モールがあり、
日中の暑さを回避するかのようにそれらを通り抜けては再び、
ジワリと汗が滴る屋外へと出ます。

IMG_1402.JPG
近代的な街並みの一角にアジアらしい風情もある

しかし、街のキレイさは面白みにも欠け、
僕の中では心にポカリと穴が開いたような空虚ささえも感じてきます。
昨日のバンコクも今ではすっかりと近代的な様相の都市へと成長していますが、
人々はとことん呑気で気楽で、
そんな姿は近代的な街並みのあちらこちらからまるでオアシスのように感じ取れました。
多くの旅人は、そんな混沌さがバンコクの魅力であり、居心地の良さだとも言います。
では、このシンガポールは?
人々はいたってラフで、
暑さはバンコクと同様でも、クールに生きている印象さえ感じます。

馬鹿らしいほど騒いで楽しんでいたソンクラーン中のバンコクから一転、
賑やかななクラスから、
規律正しい静かなクラスへ転向してきたかのような錯覚さえ感じてきます。
とにかく、いい加減さの欠片もないような規律正しさが街全体から感じられ、
加えて、新しく近代的なショッピングセンターなどはアジアの異空間のようです。

IMG_1409.JPG
ラッフルズ・シティのショーウィンドー

ラッフルズ・シティで一休みした後、
マーライオン目指して海岸線へ向かうつもりでしたが、
それまでのアジアの旅の疲れが一気に出たかのような疲労に襲われます。
それは、もしかしたら何かしらの緊張糸が切れた時だったのかもしれません。
ここには、それまでの旅の中であった、
「いつどこで何をされるか分からない」怪しげな雰囲気は皆無です。

一旦、ホテルへと戻って休んだ後、
今度は夕暮れ前の街をオーチャド・ロードまで向かいます。
僕の旅の最後は、ここオーチャドで簡単なお土産品を買うことでした。
ささやかなブランド品を添えて。

夕暮れが迫る頃、
日中に行けなかったマーライオン目指してオーチャドからMRTでシティ・センターへと向かいます。
シティ・センターの駅から地上へと出ると、
空の色は夜の闇が間近に迫った蒼い色へと変わっていました。
僕の10日間に及んだアジアの旅もいよいよ、終焉が近づいてきました。

IMG_1413.JPG
夕闇迫る頃、フラートン・ホテル

到着した翌日から数えて、これが9回目の夕暮れ時ですが、
途中、雨に降られて曇った1日を除いてはほぼ連日、
「ホッとした」気持ちになるのもこの時間でした。
それは暑過ぎた日中が去り、生暖かさこそ残るものの、
過ごしやすい時間が始まる時でもあります。

旅の最後のシーンはライトアップされて白く浮かび上がるマーライオンと、
蒼い闇に浮かぶ月が、マレー半島最南端の地で僕を迎えてくれました。
心なしか感じる海風の心地よさ。

1年でいちばん暑い季節に旅したアジアの旅も、終わろうとしています。

IMG_1416.JPG
マーライオンと夜空に浮かぶ月

【16 Apr,2008 / シンガポール】
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