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sometime,somewhere...
Posted by - 2024.04.26,Fri
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Posted by sammy - 2011.01.13,Thu

chiken bus / Antigua, GUATEMALA


「グアテマラを象徴する」と言えば、すぐに浮かび上がってくるのがカラフルな民族衣装のウイピルと、同じくカラフルな色合いにペイントされたボンネットバスの通称チキンバスだと思う。
僕のグアテマラでの旅は、数時間にも及ぶような都市間の移動には高価ではあるが便利で快適な旅行社が運行するシャトルバスを利用したが、シェラのような比較的大きな町を基点に周辺の村々を訪れる際には、グアテマラの庶民共々に詰め込まれたチキンバスに乗って旅をした。

このチキンバス。
アメリカのスクールバスなどのお下がりが使われているもので、元々は黄色く塗られていた車体を個々のバスが芸術を主張するかのようにカラフルなデザインに塗り替えられ、今なお現役でグアテマラの町から町、村へと人々を乗せて走っている最もポピュラーな交通機関でもある。

でも、なぜ?名前がチキンバスなのか??

諸説はいろいろあるらしいが、乗客がニワトリなどの家畜も含めたありとあらゆるものをバスに詰め込んだり(あるいは屋根いっぱいに載せこんだり…)、ニワトリを運ぶ車のように人々が詰め込まれるからだとか、「う~ん、なるほど!」と思えるような由来があるようだ。
確かに…、バス・ターミナルの喧騒は騒々しく、単に人々が乗車する場としてだけではなく、そこはまるで市場の出荷風景を思わせるかのような活気に満ちている。
各々のバスの行き先を告げる雄たけびのような案内人の掛け声、まるで絵画展かと思えるような無数のバスの車体のデザイン、大きな荷物を抱えた人々とそれらを車体の屋根に載せ上げている男たちの大きな掛け声…。


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Minerva Bus Terminal / Xela, GUATEMALA


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外観同様にデザインされた車内 / San Francisco el Alto to Xela, GUATEMALA


チキンバスは1台1台が個性的なデザインに塗られているだけではなく、その車内もドライバーがまるで「ここはオレのテリトリーだぜ!」とばかりに好みのダンス・ミュージックをガンガンに流していたり、乗る度に違った楽しみもあった。
スペイン語が全く話せないことから途中下車を要する行き先には不安もあったが、たいていの場合は地名を告げれば周囲の乗客が手助けもしてくれた。

庶民の足でもあるチキンバスに乗っての旅は興味や移動手段としてだけではなく、それこそが「グアテマラそのもの」だったかもしれない。


IMG_2798.JPG車窓から眺める町 / San Francisco el Alto to Xela, GUATEMALA
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Posted by sammy - 2010.12.10,Fri

コロニアルな町を歩く / Xela, GUATEMALA


そもそも、なぜにグアテマラだったのか?
その理由が多々ある中で大きく動機づけられたことの1つが「今なお残る先住民文化」と、それを代表するウイピルと呼ばれる刺繍の入った伝統的な衣装を身に纏った人々の姿がごく自然と、町に村にどこにでもあることに誘われたような気がしてならない。
細かなことを言えば、アメリカ本土から3時間に満たないフライトで到着できることや、国土が小さいから見どころのある町と町との移動が2~3時間程度で済むことや、それらの町に日本人が経営する旅人宿の存在があったこともある。
「そこへ泊まれば詳しい情報が手に入る」。
だから、出発前には「地球の歩き方」や「旅行人グアテマラ特集」などで大方の旅のイメージはしてあったものの、具体的に現地滞在の1週間をどのような行程にして周るかなどはその都度、考えるようにした。


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廃墟の町をゆく / Antigua, GUATEMALA


旅の基点はアンティグアで、ここはコロニアルな町並みが美しい観光都市でもある。
空港まで1時間もかからない距離にあることから、旅の最後もここで終えたい気持ちは町歩きをしたときに強く感じた。
ここでは「ペンション田代」と呼ばれる中南米を代表するかのような日本人宿で最初の2晩を過ごした。
オーナーの田代さんは元々がバックパッカーでありながら、宿泊している旅人たちの中に入り浸りになるような人ではなかったが、こちらから旅の相談を持ちかけると親切丁寧に応えてくれた。
僕をここまで誘ってくれたのは「先住民文化とウイピルの美しい衣装」だったから、それらを求めて村めぐりをしたい旨を話すと、お薦めは「素朴さがまだまだ残るシェラとその周辺の村々ではないか」と言う。
理由は単純明快で、写真を撮ろうとカメラを向けた時、このあたり(アンティグア)よりは観光客慣れした態度をとらないだろうということだった。


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美しい刺繍の入ったウイピルを纏った少女 / Xela, GUATEMALA


グアテマラにはシャトル・バンで宿泊先から目的地の宿泊先まで移動できるサービスがあったから、さっそくこれを予約して2日目の午後にシェラへと向かう。
標高2300mを越える町シェラはグアテマラ第2の都市で、周辺にはいくつもの先住民の村がある。
ここには「タカ・ハウス」と呼ばれる、まさにバックパッカー向けの日本人宿があり、初日はそこに泊まり、オーナーのタカさんからいくつもの情報をいただいた。
このタカさん。LAで僕がお世話になったことがある「はまだ宿」の浜田さんとも旧知の間柄らしく、昔からの旅人がそのままこの地に居住して、今は若い旅人たちのお世話的な名目(?)で安宿を営んでいる。
かなりの情報通としても知られることから、実際にここで教えていただいた情報は恐ろしいほどに的確であったが、老朽化し過ぎた設備や若い世界一周旅行者のみの客層に居心地の悪さも感じて翌日以降の宿は他へと移動したが、僕はシェラの町も周辺の村々も想像以上に気に入り、この町には3日間ほど滞在をした。
正直、シェラを去る時には「名残り」みたいなものさえ感じたほどだったが、短い旅は終わりも近い。


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色とりどりのウイピルが美しい青空市 / Almolonga, GUATEMALA


シェラを去った後の週末の土日は、パナハッチェルという観光で栄える湖岸の町に泊まり、ここから往復シャトル・バンで行くチチカステナンゴの日曜市や、湖の対岸にあるサンティアゴ・アティトランなどへ出掛けた。
このパナハッチェルにも「エル・ソル」という日本人宿があり、まるで日本にあるペンションと遜色のない、いや、それ以上のキレイさと美味しい日本食に感激し、最高と思えるような居心地で過ごさせていただいた。

そして帰国前日となる月曜の夜、旅の基点となるアンティグア、ペンション田代へと戻り、翌火曜日にグアテマラの旅を終える。


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小さな村の夕暮れ前、家の外からテレビを見つめる少年 / Los Encuentros, GUATEMALA


グアテマラはインフラ整備がまだまだだと聞いてはいたが、主要都市間を走る道は十分に整備されており、雨季の間の災害で決壊しているような場所もあるにはあったが、シャトル・バンであれ地元民の足でもあるチキン・バスでの移動であれ、ことのほかスムーズに移動ができ、旅のしやすい国でもあった。
人々が身に纏うウイピルもそうだが、「昔ながら」の風情もそこかしこに感じ、毎日のように夕暮れ時にでもなると「郷愁」にも似たものを強く感じたのも、この国の旅の特徴だったのかもしれない。
だから今は、この旅の部分部分全てが懐かしくも感じる。
いい旅だった。
Posted by sammy - 2010.12.03,Fri
パステルカラーの町並み / Antigua, GUATEMALA


パステル調に彩られたコロニアルな町並みと石畳の道。
そんな古き良き趣が今もなお残るアンティグアは中米を代表するコロニアル都市であり、ユネスコの世界遺産にも登録されている。
町の標高が1500mを越える高さにあることから寒暖の差が激しく、朝晩の冷え込みは晩秋の日本と遜色のない寒さに震えたが、日中の日差しが照りつけた時には初夏の陽気にもなり、熱帯の強い日差しはパステルカラーの町並みを輝かせる。
だから、そんな日中の散歩は美しい町並みをこの上なく堪能できる。
僕がアンティグアを気に入ったのも、そんな美しさと古い佇まいが混在する魅力だった。


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外壁を美しく塗り上げるペンキ職人 / Antigua, GUATEMALA


僕のグアテマラの旅はこの美しい町アンティグアをスタートに始まり、最後もアンティグアで終わった。
滞在時間はトータルで3日にも満たなかったが、最後の日は空も真っ青に晴れ渡る快晴に恵まれ、町のいたるところから富士山のように三角に尖ったアグア火山の雄姿も目に出来た。

「この町は絵になる」

美しさと古さが同居した町アンティグアは、フォトジェニックな魅力にも包まれていた。


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アグア火山をバックに美しい町並みが映える / Antigua, GUATEMALA