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sometime,somewhere...
Posted by - 2024.11.23,Sat
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Posted by sammy - 2010.12.27,Mon
George Bush Intercontinental Airport / Houston, TX, USA


グアテマラからアメリカのヒューストンを経由してロサンゼルスまで戻る帰りのフライト。
ヒューストンから乗り継いだ飛行機の僕の隣の席は、トロンさんという73歳になるベトナム人のジイさんで、これからロサンゼルス、台北と経由して生まれ故郷のベトナム・サイゴンへ5日がかりで帰るという。

トロンさんの「ベトナム、チャイナ、ノース・コリア、キューバはブーだ!」と親指を逆さに立てて話してくれた自身の経歴は凄まじく、1974年にテキサスで軍事訓練を受け、ベトナム戦争後は8ヶ月の拘束、1990年にサイゴンからボートで脱出を図り、3日がかりで漂着したマレーシアで3年暮らし、1994年に難民としてアメリカへ。
以後16年間、ヒューストンで軍事関連工場の板金工などをして暮らしてきたという。

「日本はいい。平和だ、自由だ」とトロンさんは言った。
様々な経歴を歩み、政治や戦争に翻弄され、いくつもの国を渡り歩かざるをえなかったトロンさん。
お話を聞き、僕がこうして自由にいろんな国へ旅が出来る幸せ、日本という国に生まれた幸せを思うと、ついつい目頭が熱くなってきた。

やがて窓の外にロサンゼルスの夜景が広がる別れ間際、トロンさんに何年ぶりの祖国なのか尋ねると「20年ぶりだよ」と答えてくれた。
「え…、20年ぶりって…?」
ボートで脱出して以来の祖国へ戻る途上だった。


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奇しくもトロンさんと別れた数日後、韓国のヨンピョン島では北朝鮮による砲撃事件がありました。
この1年、自分も世界のアチコチへ旅を楽しませていただいたがやはり、平和であること、自由であることが一番だと言うことを実感した次第。
来たるべき2011年が平穏な1年であることを願いたい。
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