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sometime,somewhere...
Posted by - 2024.05.17,Fri
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Posted by sammy - 2017.07.21,Fri

red bus / Bangkok, THAILAND


金曜日夕方5時半、成田空港にいます。
今年は2月にカンボジアへ行ったものの3月4月と父親の具合が安定せず、5月に予定していた旅は早々キャンセル。無期限の旅人休業も覚悟していましたが最近は父親の様子も良く、週末限定ならば何とかとドタキャンも承知で旅人復活の準備を進めていました。

行き先はバンコクです。
もう、ここしかないでしょ!
僕にとってのアジアは今も昔もバンコクで、旅人としての原点もバンコクにあります。
旅人として与えられた時間はわずかですが、旅人らしく過ごしたい。今晩の宿は20年前の初バンコク初日以来のドミトリー。
アジアのゆるい空気にたっぷりふれて、あっという間に帰ってきます!


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Posted by sammy - 2017.02.26,Sun

child / Bangkok, THAI


猿岩石がユーラシア大陸をヒッチハイクで横断し、その原案となった小説「深夜特急」に感化されるかのように旅に出たのが20年前の2月、1997年だった。

バックパックを担いで、当時2番目に安かった成田正午発のエア・インディア便に乗ってタイ・バンコクのドンムアン空港に夕方到着し、同じように初めてタイへ来たという心細かった面々とタクシーをシェアしてカオサン・ロードへ向かい、その面々と「ついでだから」と降りた場所にあった安食堂で夕飯を共にし、「じゃあ!」と別れて向かった先はカオサンから少し離れた場所にあったユースホステルだった。

その2日後くらいにはユースホステルを出てカオサンで宿探しをし、マルコポーロという名の安宿に泊まり、そこが1泊250バーツくらいだったが窓も無い収容所みたいな部屋だったことから、たまたま部屋を見せてもらった、当時カオサンにしては珍しいプチ・リッチな安宿D&Dへ翌日には移った。



khaosan road / Bangkok, THAI



sleeping owner / Bangkok, THAI


この前年、初めての海外旅行でニュージーランドへ行ったが、「僕には(海外旅行は)向かないな」という気持ちがこの時は強く残った。
面白い出会いも無かったし、刺激としては少なかったからかもしれない。
それが、この旅では違った。

まず、会う奴会う奴みんな面白いのである。
それはきっと、初めてこうしてタイのような途上国へやって来て、物価は安いけれど値段をふっかけてくるタイ人との戦いが面白かったり、彼ら彼女らが妙に人懐っこく物事を気にしない大らかな「マイペンライ」な人たちであったこと。そして、とにかく暑かったからタイ人たちも暑さに逆らうことなくダラダラと屈していたし、旅人も皆それらに倣っていたからかもしれない。



run / Bangkok, THAI



a boy in the river / Bangkok, THAI


とにかく、初めてこの地へやって来た僕は飛びこんでくるすべての刺激が楽しく、それは日を追うごとに増していった。

例えば、当時は街中を走るスカイトレインもなかったから移動はバス、タクシー、トゥクトゥクだったがバスを使った場合、タイ語を話せないからどこで降りればいいのか尋ねるには英語を使うしかない。これが、学生とか身なりのいい人たちには比較的通じることがわかった。
ある晩、オカマのショーを見に行き、深夜のバス停でカオサン方面行きのバスを待ったがいつまでも来ない。
同じバス停で待つ面々を見渡すと身なりのいい感じの女性が一人いた。
彼女に尋ねると僕のガイドブックを広げ、バス停が間違っていないかなど調べてくれた。そこから話が弾み、日本人のボーイフレンドがいると言ってバッグから写真を取り出して見せてくれたが、一緒に持っていた写真がオカマのショーに使うポートレート写真だったことから「アレ???」となった。
彼女は彼だったわけで、今ならばそんなことにすぐに気づくかもしれないが、初めて行ったタイでは見事に気づかなかった。

出会う旅人皆が同じような体験談やら何かしらのエピソードを旅行中に作り、そんな話を日本人が出会うような場所、食堂だったり宿のロビーだったり、旅行会社の小さなオフィスだったり道中だったり、みんなでワイワイ話すことも楽しかった。



shop / Bangkok, THAI


seller / Bangkok, THAI



thai people / Bangkok, THAI


こんな日々が続くと、いっそのことこのままバンコクに沈没してしまいたかったが「深夜特急」の旅は移動でもある。
僕は陸路で国境を越えるというのがやってみたく、列車で国境を越えてマレーシアのペナン島へ行くことに決めていた。
ところがその移動の前日、バンコクのファランポーン駅へ国際列車の寝台切符を買いに行ったら売り切れだと言う。日程が旧正月と重なっていたからだ。
仕方なく肩を落としていると駅構内ですぐに声をかけられた。
「切符ならあるから、オレにまかせろ」と言ってその男に駅近くの旅行会社へ案内された。
男は往復分の切符を用意出来るといったが、行きはバスしか切符がなく、帰りはペナンからバンコクまで列車で用意できるといった。
「これだったらいいだろう。ノープロブレムだ」と言ってゴージャスなバスの写真、日本人の体験談が書かれた手紙などを見せてくれた。
「ま、いいか」と納得して明日夕方5時、バスターミナルまでの迎えがここから出発することとなった。

この後わかったことは、この旅行会社はこうして駅で切符を買えなかった人を見つけては声をかけ、定価よりもかなり高い値段で長距離バスや列車の切符を売りつける業者だったということである。
それはこの先の旅の道中、同じように他で騙されて乗車していた日本人から確かめた。

そんなことも含め、この初めてのアジアは楽しかった。



Posted by sammy - 2016.02.09,Tue

open car / Bangkok, THAI


1月末、寒波に覆われた真冬の日本をしばし脱出し真夏の東南アジア、タイ~カンボジア脱落(?)の旅へと行ってきた。
やはり僕は、年中暑いこの国々へ足を踏み入れるとホッと気持ちがゆる~く楽になる。
昨日まであった気持ちの張りも一気にほぐれてゆくような脱落感があり、それに襲われるままに従う。
それがアジアで、僕にとってのアジアは今も昔もバンコクだ。



station / Bangkok, THAI


スワンナプーム空港からエアポートリンクで市内へ。
マッカサン駅で隣接するタイ国鉄の線路を高架橋から見下ろす。
夕暮れ前のゆる~い空気がそこには漂っているかのようで、僕は思わずその空気を写真に収めてみたくなった。
人々が自由でいる。
そんな空気は、気がつけば高架橋をゆく他の人たちも察してか見下ろしてシャッターを切っていた。



traffic jam / Bangkok, THAI


日没前にアソックにあるホテルへチェックイン。
さっそく向かった先は近くにある行きつけの大衆食堂。
今から5年前、在住のNaozoさんから紹介されたこの食堂。
言わずと知れたタイ料理の人気店で、日没前後のこの時間帯はまだまだ空席がチラホラあるものの、いつも相席当たり前の満席状態で繁盛している。
大通りからわずか数十メートル入りこんだ場所が都会のオアシスのように感じられ、なぜか落ち着く。
あいにく、紹介されたときの経緯から店舗名は公表しないけど、「タイだなぁ、バンコクだなぁ」と実感できるような場所が、僕にとってのこの食堂でもある。



thai restaurant / Bangkok, THAI


「バンコク復活!」
僕はこの街にまた、戻って来れた。
シンハ・ビールでひとり乾杯!
おいしいタイ料理に舌鼓をうつ。



thai food / Bangkok, THAI


翌朝には空路カンボジアへ向かい、バンコクへは最後の夜、カンボジアからの帰路1泊した。
24時間以内のトランジット滞在であれば航空券も割安になる。
メインはあくまでカンボジアでも、バンコクの喧騒やら空気に少しだけふれたかった。
やはり、僕にとってのアジアは今も昔もバンコクで、アジアの旅はすべてがここから始まったからだ。



street children in asok junction / Bangkok, THAI