晩秋の頃

夏の日差しを浴びたタイから帰国して最初の休日。
絶好の秋晴れと強風が吹き荒れる中、愛車で晩秋の伊豆へドライブ。

最近は「ドライブ」という言葉が、すっかり死語になってしまったものの、
今年は夏の盛りを迎える頃に不意打ちに出かけた伊豆半島1周がハマリ、
「ならば、秋にもう一度」と秘めていた計画が今日。

昨晩から急激に冷え込んだこともあって、
ほんの5日前にタイで浴びていた強い日差しが遠い過去に感じるかのように、
やわらかい日差しと色落ちした景色はまさしく晩秋の風情。



個人的に感じる伊豆は、観光客を呼び込むようなリゾートのイメージではなく、
今なお残る山村風景と昔ながらの佇まいに何となく惹かれる魅力が好き。

日頃、都市部の生活で、自宅と職場の往復ばかりを余儀なくされるとどうしても、
息苦しいとまではいかないまでも、ちょっとした呼吸をしたくなる。
そんな呼吸を出来るところが僕にとっては伊豆であったり、富士山麓であったり。

ちょっとした息抜きの後は、ちょっぴり優雅な気分になれる小奇麗な温泉でノンビリと過ごす。
そんなささやかな贅沢も、今年はこれが最後かも。


すっかり夕暮れも早くなったし、ただでさえ冬嫌いの自分にとっては鍛錬の季節も間近。
来週あたりから年を越すまでは、仕事もクレイジーと思えるほどの繁忙を迎えるし、
「あー、アジアの暑さが恋しい！」なんて思いながら、今年も年を越すんだろうなぁ…。