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sometime,somewhere...
Posted by - 2025.01.22,Wed
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Posted by sammy - 2017.05.09,Tue

alley / Marrakech, MOROCCO


寒い冬を越したころからバタバタと家族の事情に追われ、桜も散り、新緑の季節を迎え、何事もなければ今日今頃は成田空港に到着予定だった旅も取り止め、しばらくはこういった日々が続きそうなこともあり、どこかへ出かけない代わりに古いフィルム写真の整理を時々しています。

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舞台は2000年初頭のモロッコ。
「ここはどこなのか?」と、まさに迷宮にでも入りこんでしまったかのような感があったのがマラケシュ、メディナの路地。
薄茶色の壁が続く街並みをジュラバを纏った老婆が行き交い、それは異国を感じるには十分過ぎるほどのドキドキ感があり、「東洋でも西洋でもない世界へ来たんだ」と気持ちが高まったことを憶えている。
当時はフィルムの一眼レフを使い、ネガとポジを使い分けていた。
たぶん、ポジの敏感な使い難さを旅の全行程でするには抵抗があり、安全策として露出の幅が広いネガ・フィルムを使っていたと思う。
後に、その使い分けが面倒になり、鮮やかさで優るポジ・フィルムに旅のお供は統一し、さらにはデジタルとポジの使い分けとなり、デジタルの使い勝手の良さを認識するとデジタル一本での旅となる。2007年位からがそうだと思う。
だからある意味、ネガ・フィルムで撮った旅の情景は貴重な記録かもしれない。

あらためてスキャナーを通して当時の様子を取り込んでみると、ネガ独特のザラザラ感が時の経過を感じさせてくれる。
「今」ではない雰囲気が逆に新鮮さを生み出している。
ただ、残念ながら撮った当時の記憶となると曖昧だったり、全く記憶すら残っていないものがほとんどでもある。
この路地で撮った写真も、当時の僕が何を想ってシャッターを切ったのか全く憶えていない。
推測するに、きっと不思議な世界へ入りこんだ感動が記録として残っているんじゃないかと。
少なくともこの当時、旅の経験がまだまだ浅かった僕にはすべてが新鮮だった。
旅の経験も増し、情報も錯綜し簡単に手に入ってしまう今、その新鮮さを懐かしく思う。



Jemma el Fna / Marrakech, MOROCCO


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Comments
>g00dayさん

たぶん…ですけど、デジカメ持って旅に出た方が合理的かつ、いい写真撮れる確率はフィルム・カメラの頃に比べて格段に高いと思います。
でも最近、古い写真をスキャナーで取り込みながら感じることは、印象的なシーンをここぞとばかりに丁寧に撮っていたことに気づかされます。
旅の経験が浅く、感受性に敏感だったことも要因にあると思いますが、今となっては戻れないことなんでしょうね(笑)。
Posted by サミー - URL 2017.06.04,Sun 00:01:04 / Edit
「東洋でも西洋でもない」
私が中東に惹きつけられたのは、この一言なのかもしれません。
中東でしかない街の雰囲気、人の優しさ・・・
デジカメで気軽にシャッターを切ることが出来て、記憶がその画像に占めるようにならないように、その時々の感じたことを大事にしていきたいです。
Posted by g00day - URL 2017.06.02,Fri 00:29:36 / Edit
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