sometime,somewhere...
Posted by sammy - 2013.08.18,Sun
a straight road in the wilderness / Ouarzazate, MOROCCO
2006年9月、6年ぶり2度目のモロッコだった。
レンタカーを借りて砂漠の荒野を走る。手助けしてくれたのはその6年前のモロッコで偶然にも知り合ったワルザザート在住日本人の森分さんで、森分さん宅に泊まり、レンタカーの手配も現地での案内もすべて森分さん任せだった。
出発当日、ちょっとしたいさかいがあった。
森分さんと奥さんのアイシャさんとのアラビア語での夫婦喧嘩!
何かが飛び交ったその先にいた黒人がレンタカー屋のご主人で、そのご主人の案内で店へ行き、車を借りたが、雰囲気はどうも重かった。
訊けば、このような夫婦喧嘩は最近では日常茶飯事、森分さんの言い分では当然のごとく奥さんに非があったが、言葉の通じないアイシャさんに確かめる術は無く、僕は「お互いじゃないですか…」となだめ役に留めるしかなかった。
午後からは息子のムスタファがこのドライブを楽しみにしていたということで学校帰りを待ち、3人で森分さんが用意してくれた地図を頼りにワルザザート郊外の荒野へと向かった。
いくつかの村を周り、西日が差し込み始める時間に荒野の一本道で車を止め、この写真を撮った。
その帰り道、息子のムスタファは将来「車の整備士になりたい」と言った。
「ハハハハ、それじゃあお金持ちになれないよ」と笑う森分さん。
当時13歳だったムスタファはこの9月で20歳になり、森分さんの波乱万丈の人生はこの春、「世界のこんなところに日本人」でモロッコの別の街エルラシディアで愛人と同居して暮らす姿がテレビで放映された。
あの時の夫婦喧嘩は「もう時効かな?」と思うとともに、森分さん宅を最後に出る朝、「また、ここへ来るね」と手を握り締めてきたアイシャさんの感極まった顔、レンタカーを返す際に「そろそろ戻ってくる時間かと」と言ってニコニコ顔で待っていてくれた森分さんの笑顔がこの1枚の写真とともに思い浮かぶ。
旅は常に思い出が過去となり、今はそれぞれがそれぞれに生きている。
もう戻れない時間だと分かっていながら、戻れるものなら戻ってみたいと思う時がある。
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