sometime,somewhere...
Posted by sammy - 2009.06.28,Sun
マレコン通り
今回の旅は最初の2泊がハバナ、間にトリニダー2泊を挟んで最後は再びハバナに3泊する旅程を組んでいた。
ハバナではまず、セントロ地区にあるカサ・パティキュラル(民泊制度、以下カサ)に2泊することにしたが、後半のハバナではロケーションを代えて情緒あふれるビエハ(旧市街)地区、もしくは思いっきりカリブの海を堪能できそうなマレコン(海岸通り)沿いのカサに泊まってみたかった。
そしてそれは実際に居心地の良さとロケーションの良さを自分の目で見て確かめて、決めてみたい。
ハバナ滞在2日目はそんなカサ選びをしながら街歩きをしてみた。
* * *
実際に街を歩くとカサ経営の認可を承認する青いマークを玄関に付けた家は無数にある。
キューバ言えどもネットが普及した今ではネット上で検索をすればこれまた、無数の数のカサが出てくる。
僕はそんな中、事前にネットで見つけたビエハ地区のラズ(LUZ)通りにある比較的キレイそうな、そしていかにも親しみやすそうな家庭のカサへ行ってみることにした。
そのカサ、通称「セルジオの宿」はいかにも古びたビエハの細いラズ通りをハバナ湾に向かった港の手前にあった。
セントロもビエハもざわついた街の雑踏は同じだったが、ビエハの方が各々の通りの幅が狭くその分、家々の密集度も濃く、そして混沌さも増して感じる。
セルジオの宿はネット上の地図ページのコピーを頼りに行ってみたが、表示された"LUZ 109"と言う住所にある比較的新しいアパート形式の建物の中にはいくつもの住居とカサがあり、僕が最初にブザーを押してしまったのは3階にあるクリスティーナというご婦人が切り盛りしているこれまたカサ・パティキュラルだった。
「セルジオのカサは2階の5号室よ」。
いかにも人の良さそうなクリスティーナがそう案内してくれたが、せっかくだからこのカサも中を拝見させてもらうことにした。
今泊まっているセントロのカサ・マリアは家の作り自体が中庭のあるコロニアル形式だったため、玄関やその奥にあるダイニングこそ共有だったが部屋は中庭に面して独立した部屋だった。
対してアパート形式のこのカサは部屋はごく普通の家の中の一部屋といった感じで、表通りに面した奥のスペースにベランダ付きであり、いわゆる本当のホームステイ感覚で滞在できそうな作りでもあった。
不意打ちに訪問してしまったカサだったが、応対してくれたクリスティーナも親切なご婦人で、彼女の話す英語も分かりやすかった。
「ここに決めてしまおうかな?」。
心は大きくぐらついたが念のため、その真下の2階にあるセルジオの宿も見ておくことにした。
ベルを鳴らすと出てきたのはスペイン語しか話せないセルジオの妻、ミリアだった。
僕が「セルジオ?」と言うとセルジオはどうやら外出中らしく、電話で呼び出しをしてくれた。
その間に部屋を見せてもらったが、同じアパートの3階と2階ということで作り自体はクリスティーナのカサと同じだったが、3階にはあったベランダが2階にはなかった。
「う~ん、3階の方がいいかな?」。
クリスティーナの優しい接し方にも好感を感じていた。
ただ、クリスティーナは昨年、旦那さんを亡くしているそうで一人暮らしでカサをやっており、対してセルジオのカサにはセルジオとミリアの夫婦に加え2人の子どももいた。
僕の希望の中でホームステイ感覚もそうだが、子供もいる家庭に泊まってみたい希望があった。
そうこう悩んでいるうちにセルジオがミリアからの呼び出しに応じて帰ってきた。
僕がネット上で検索したいくつものカサの中からセルジオのカサをピックアップしたのは、家族で写っている写真の笑顔が実に印象的だったことがある。
その笑顔の主、セルジオは写真の印象どおり、実に明るく陽気な男で、オーバー過ぎるほど親切丁寧に話す態度は彼の人柄をあらわしているようだった。
左から娘のレオノール、セルジオ、ミリア、娘の友達で近所に住んでいる双子の姉妹
正直、セルジオに会ったことで僕のカサ選びの悩みは深みにはまってしまった。
この2つのカサはどちらを選んでもアタリに感じたが、同じ建物の上と下の部屋だったこともあり、どちらかを選ぶと選ばなかったどちらかに悪い気持ちがあり、2つのカサを見せてもらったのは参考にはなったがあきらかに失敗だった。
* * *
昼食を挟んだ午後はもう一つの候補、マレコン沿いを捜し歩いてみた。
こちらは特にこれといった候補はなかったが、通りを歩けばカサ・マークの付いた家はいくつもあり、まずはマレコン沿いでも際立って目立つ高層アパートの中からカサをやっているいくつかの階や、他のアパートの部屋も見せてもらったが、どこの部屋もロケーションとしては部屋の中から目の前にカリブの海が広がる最高のものでも、出てきたご婦人がスペイン語オンリーだったり、社会主義国キューバの中にあって生活レベルが高いせいなのか、調度品にしても態度にしても敷居の高さを感じたり、一緒にホームステイ感覚で暮らすには引っかかりを感じるものばかりだった。
こうなってくると気持ちは大きく、昼に訪問したあのビエハの2部屋に傾く。
「どちらにしようか?」。
そんなことを考えながらマレコンからビエハへと通じる公園通りを歩いて向かう。
マレコンからビエハへと通じる公園通り
こと、値段に関してはマレコンの高級なカサがどこも35ペソだったのに対して、ビエハのカサは20ペソだった。
加えてオーナーはいずれも人懐っこい。
どちらも捨てがたかったが僕は結局、家族のあるセルジオのカサを選び、3日後の土曜日から3泊する旨を告げ、予約金として最初の1泊の宿泊代金20ペソを支払った。
3階にあるクリスティーナのカサには一言、お詫びをしようと伺ったが留守だったため、簡単な英文のメッセージを玄関に挟んで帰った。
* * *
後日、ラズ通りを歩いていると3階のベランダからいつものように通りを見つめるクリスティーナの姿があった。
「あのメッセージはいただいたわよ。Don't worry !! 」。
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セルジオの宿
http://www.monkibo.com/havana/
クリスティーナの宿
http://www.geocities.com/sucasacubana/
*この"LUZ 109"のアパートには他にもいくつかのカサがあり、立地、キレイさでもお薦め。
通常、こういったカサのサイトは斡旋業者などが作成しており、サイト上で表示された宿泊料金はやや高めの設定になっている。
この2つのカサは実際に行ってみると料金はいずれも1泊20ペソだった。
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