sometime,somewhere...
Posted by sammy - 2016.11.16,Wed
sonrisa / San Francisco el Alto, GUATEMALA
中米グアテマラへ行ったのは2010年11月。もう、6年も前になる。
成田からまずはロサンゼルスへ飛び、ここでWBC観戦で知り合った米国人男性の家で1泊する。
ロサンゼルスからはヒューストンを経由してグアテマラまで行く便が当時のユナイテッド航空から日本円にして往復4万円弱で出ており、その安さに飛びついた。
キューバやメキシコは体験済みだったが、「先住民文化が色濃く残る中米」は初めて。加えて、治安も悪いという。
どちらかと言えば、治安の悪いと言われる国は避けていたからある意味、そういったものも体験してみようという旅だった。
look me / San Francisco el Alto, GUATEMALA
グアテマラ・シティへ到着したのは日本を発った翌日の午後10時過ぎ。
ここでは車で1時間ほどの距離にある観光都市アンティグアのペンション田代のオーナー、田代さんが送迎サービスということでお迎えに来てくれていた。
いわゆる日本人経営の日本人宿。
物価の安いグアテマラはこれから中南米へと向かう旅人が安価でスペイン語を習う教室のメッカで、アンティグアにあるペンション田代もその受講生らでいっぱいだった。
ここで2泊した後、手配してもらったミニバンでシェラという街に向かう。
シェラとは名称で正式な街の名前はケツァルテナンゴ。メキシコの端にも近い国内第2の都市で、周辺には様々な市を催す小さな町や村が点在し、ここを拠点にそれらを周る予定だった。
in the chiken bus / San Francisco el Alto, GUATEMALA
サンフランシスコ・エル・アルトという標高2600m超えの村で開かれる市へ行ったのはシェラ到着の翌々日。
チキン・バスに乗って1時間ほどの距離にあり、ここでは毎週金曜日に大きな広場で日用品から牛や馬まで、何でも売りさばく市が開かれている。
冷たい風に群青の空。
このあたりまで来ると、空気も澄んでいる。
cow for sales / San Francisco el Alto, GUATEMALA
market at park / San Francisco el Alto, GUATEMALA
シェラへ到着した晩は現地の情報集めもしたくてアンティアグアのペンション田代同様にタカハウスという日本人経営の安宿へ泊ったが、オーナーのタカさんから「市へ行くならば窃盗に注意するように」と忠告を受けていた。「彼ら(窃盗団)もクリスマスが近くなってきて必死だから」と。
2日目にはタカハウスを出てホテルへ移ったが、その言葉は出発前にお財布の定位置、ズボンの右ポケットに手をやった際に思い出し、その場所はポケットティッシュへと替えていた。
market road / San Francisco el Alto, GUATEMALA
サンフランシスコ・エル・アルトの市は広場だけでなく、小さな町の路上でも数十メートルに渡って開かれていたが、僕はそこでモミクチャになる混雑が僅かな瞬間あった。
距離にして数メートル、時間にして数秒。
感覚としては何も起こっていなかったが混雑から解放され、何も起こっていないはずなのにズボンの右ポケットに手をやるとスッポリ、入っていたはずのポケットティッシュが摺り取られていた。
白昼、体全体が冷たく感じる思いだった。
いつも通りだったらお財布は中米のこの小さな町で盗まれていた。それも無意識のうちに...。
これが中米の現実だった。
sonrisa / San Francisco el Alto, GUATEMALA
幸いにして何事もなく旅を終えたが、今こうして懐かしむことが出来るのもあの忠告のおかげかなと思う。
僕らは平和な国に生きている。
海外へ行けば、日本人の多くは生活や文化の違いからそう思うことが多々あると思う。
その反面、そうでない部分の危うさは旅の魅力にもなる。
何事もなく旅を終えた僕は、中米の魅力に今なおハマっている。
いつかまた行きたい。
旅の最後に思った名残りから今日でちょうど6年になる。
La Aurora Airport on 16th Nov 2010 / Guatemala city, GUATEMALA
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Posted by sammy - 2015.12.20,Sun
mother & son / Santiago Atitlan, GUATEMALA
もう5年も前になる。
先住民文化が色濃く残る中米の国グアテマラへ行ったのは。
旅の最初は「失敗したかな?何でここへ…」と自らの旅先選びを悔やむ気持ちもあった。
何となくだけど、テンションが上がってこなかったからだ。
その「何となく」はアジアのような活気とは違った、やや落ち着きを感じる人々の暮らし方がクールに感じたからだと思う。
しかし、そのクールさは逆に時間を追うごとに旅情を誘ってくる。どこかノスタルジックなのだ。
現代の中に違った現代があるような感覚だった。
人々は少しシャイだが気さくで、何よりもウイピルと呼ばれる艶やかな刺繍の入った民族衣装を生活服として今なお愛着する姿にも魅了されていった。
9日間ほどでグアテマラ国内を足早に回ったが、帰国する頃にはすっかり「また来たいなぁ」と思うようになっていた。
5年経った今、その希望は叶えられていない。
今の自分の生活環境を思えば、この先当分の間はアクセスに時間のかかる中米への旅はご無沙汰せざるを得ないと思う。
あの5年前のグアテマラでの時間は、もしかしたら夢のような時間となるかもしれない。
一期一会、戻りたくても戻れないあの時間に懐かしさがこみ上げてくる。
nosutalgic sunset time / Panajachel, GUATEMALA
Posted by sammy - 2013.12.09,Mon
教会前の階段で供えの花々を売る人たち / Chichicastenango, GUATEMALA
3年前に旅したグアテマラを掘り下げてみようと思う。
時々、こうして綴ってみたくなるほどこの国を旅した記憶は郷愁という言葉が染みこんでいる。
それはきっと、美しい色合いと刺繍が織り成すウイピル衣装から連想する先住民文化が現存する今、そしてその華やかさを間近に感じる市の活気。
市は各地各曜日に開催されているから事前情報を基に滞在している拠点都市からさまざまな市へアクセスできるし、そのさまざまな場所で開催されている市それぞれに特色や趣が異なり、それぞれを楽しむことがこの旅の魅力でもあった。
チチカステナンゴの日曜市 / Chichicastenango, GUATEMALA
鶏と少女 / Chichicastenango, GUATEMALA
Iglesia de Santo Tomas / Chichicastenango, GUATEMALA
中でも、サント・トマス教会を中心としたチチカステナンゴの日曜市は観光客と周辺からの地元民らでにぎわい、この町が人口1万人にも満たない小さな町であることを感じられないような活気と、小さな町ならではの素朴さが交じっていた。
グアテマラの市はどこも、都心部から少し離れたこうしたローカルな町で開かれていることが多い。
主旨そのものが近隣の村々から持ち込まれた青果や日用雑貨などの生活品を売ることにあるから地元民たちのためにあり、僕らはその見学者であることがほとんどだったが、ここチチカステナンゴの市は中心にある教会が幻想的にも見える市の雰囲気を醸しだし、その魅力が観光客らを引きつけ、民芸品の充実など、観光客も十分に楽しめる市だった。
Market / Chichicastenango, GUATEMALA
mother&child / Chichicastenango, GUATEMALA
petals / Chichicastenango, GUATEMALA
ここではこの国の子どもたちのたくましさも見た。
親から鍛え上げられたであろう子どもたちがビタ一文まけずに織物の小さな人形やら栞を握りしめ、観光客らに必死に売りつけに来る。
小さな手に握り締められたそれらの売り物には手汗も滲んでいた。
結局、押しの弱い少女から5ケッチェルで買ってしまった織物の栞は今も僕のショルダー・バッグに忍ばせて世界中を共に旅している。
売り子 / Chichicastenango, GUATEMALA
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